あさか歯科医院は、港区南青山の表参道駅近の歯科医院です。
インプラント、審美歯科、歯周病治療、矯正歯科、ホワイトニングなど完全予約制で診療しています。

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Last updated 2018-08-19

LIONのインタビューです。その模様をお知らせします。私たちの歯科医院のコンセプトを少しでもわかっていただけるかと思います。

クリックで拡大表示します。内容は下記でお読み下さい。

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定期検診で歯への関心度向上に情熱を注ぐ

 
東京都港区 あさか歯科医院
院長 浅賀啓寿さん  歯科衛生士 木村 めぐみさん

有名ブランドのブティックや高級レストランが軒をつらねる東京・青山の表参道。東京の中でも最も感度が高い街のひとつです。地下鉄表参道駅から1分にある「あさか歯科医院」では、治療と共に歯科検診にも力を入れ、結果として訪れる患者さんの歯への関心度を向上させるという歯科活動を行っています。今号の「歯科予防最前線」は、歯科医師1名・歯科衛生士1名というコンパクトな医院の中で、お互いの協力とそれぞれの分業という、一見相反する協業体制で予防歯科に力を入れる「あさか歯科医院」を訪ね、院長の浅賀啓寿先生と、ペアを組んで14年という歯科衛生士・木村めぐみさんにお話を伺いました。
 

クリーニングの爽快感を実感これが予防歯科への第一歩 
治療とケアと指導

あさか歯科医院の扉を開けると、落ち着いた、上質なリビングルームが迎えてくれます。決して広くないものの、ここが病院であることを全く感じさせない空間で、自分の家にいるような安堵感すら覚えます。
「患者さんがくつろげるアットホームな医院を作りたかった」と浅賀院長はいいます。
あさか歯科医院の特徴は何ですか?の問いに、
「歯科医師の治療と、歯科衛生士のケアと指導というごく当たり前の方法で、特徴があるとは思っていない」と浅賀院長は答えます。
でも何かあるのでは・・・と食い下がると。

浅賀院長 初診の方は、まず歯科衛生士がクリーニングをしてから治療に入ります。患者さんの治療を終えた後も、定期的なクリーニングを続けていくというのがうちのスタイルです。
 クリーニングの間隔は、それぞれの患者さんのご希望や、お口の状態を見ながら歯科衛生士の木村が決めたり、私が決めたりしますが、その後は、決められた間隔で来院いただき、クリーニングを継続することになります。
 歯が痛いから来るのではなくて、クリーニングをすると気持ち良いのでおいでになる。一度お口の中をクリーニングしてもらって気持ち良い経験をすると、もう来ないではいられなくなります。
 
木村歯科衛生士(以下、木村さん) 例えばヘアケアでいうと、日常的なことは自分でもできますが、トリートメントやカットなど美容院でのプロのケアも必要ですね。
 お口の場合もそれと同じように定期的な専門家のケアが必要です。ケアの問題は、本人から特に希望がなければ、患者さんの歯並び、歯や歯肉の状態を見て決めます。患者さんも「やってみようかな」という感じで始めてくださいます。
 三ヶ月に一度の間隔でケアする患者さんが、それに慣れてくると、間隔がちょっと伸びるだけでとても気持ちが悪いと感じるようになります。髪が伸びているのに美容院に行けないときの感覚と同じだと思います。とても神経質になるというか、お手入れをしない危機感を持つようになります。私たちは患者さんが自らの意志で「ケアに意向」と感じてくれるような治療、ケアを心がけています。
 

「きれい」を知ると、「汚い」がよくわかる

浅賀院長は「ごく当たり前の方法」というものの、患者さんにとって理想的な診療システム。では、なぜ患者さんがクリーニングに通ってくれるようになるのでしょうか。

木村さん 歯とお口への関心度を高くしていくというか、患者教育をしていくということです。
 
浅賀院長 先進国の中で日本ぐらい歯に無関心な国というのも珍しいです。
 うちでは始めて来院した方のために問診票が用意してあり、患者さんがお口で困っていることや、どうしたいのかなどを記入していただきます。その内容を見れば、歯への関心度がわかります。 
 治療後のケアまではいらないという方もいます。そういう人はある程度までケアの必要性をお話ししても、自然に来院しなくなります。でも、少しでも関心のある方は、説明をすればクリーニングも含めた定期的なケアを継続するようになります。
 
木村さん クリーニングの前と後、つまり汚い状態ときれいな状態がパッとわかるように差をつけます。来院するときと帰るときとの気持ち良さの違いを知ってしまうと、ちょっと間隔があくと気持ちが悪いというか、落ち着かない気分になります。
 
浅賀院長 患者さんとのコミニュケーションも大切です。お互いに信頼できないと患者さんもこちらの言うことに心を開いてはくれませんから。
 うちの患者さんはほとんどが固定客で、初診の方の多くは、その人たちから紹介していただいた友達や知り合いの方です。ですから、初対面からある程度の信頼感は持っていただいていますし、共通の話題もあり、割合早くお互いを理解できます。気がつけばメンバーの輪の中にいるという感じですね。木村はお話が得意だから患者さんとお友達になるのが早いですよ。
 そこで、患者さんにお口の中の清潔と歯の大切さをきちんと説明するわけです。ここでは、初診者はまずクリーニングから入りますので、すでに、患者さん自身のケアの大切さと気分の爽快さはわかっています。ほとんどの患者さんは定期的なケアを希望されます。
 

絶妙のコンビ、歯科医師と歯科衛生士

お二人の役割分担、あるい協業はどの様なコンビネーションでやっているのでしょうか。

浅賀院長 私どもは完全予約制で、一人にほぼ1時間かけて診療やケアをしています。ゆったりとした気持ちで、ていねいな治療を受けていただきたいからです。初診の場合は、私が最初に患者さんと接することが多いですが、それもケースバイケースで、木村が最初に見ることもあります。
 クリーニングなどのケアだけにおいでになる患者さんも多いので、私は時間があるけど木村は大忙しだったり、その逆の場合もあります。
 
木村さん 今日はたまたま治療の患者さんがおおくて、院長がてんてこ舞いでしたね。私が忙しくて院長が時間のあるときもありますが、そんな時に院長は患者さんのカウンセリング・チャートを書いたりしています。
 
浅賀院長 患者さん一人ひとりのお口の中の状態を絵で描くんです。患者さんに自分の歯の状態を正しく理解いただくためと、どのような治療をすればいいかを説明するためのチャートです、以前はコンピュータで描いていたのですが、既製品のようにきれいにできてしまい、患者さんが実感がわかないようなので、今は手書きで作っています。2枚作り、一つは治療方針の説明用。もう一つは治療費の事前説明用です。

実際に見せていただいたカウンセリング・チャートは、鉛筆でていねいに描かれていてとてもわかりやすいものでした。また二人のコミニュケーションについては、「いつも隣同士でやっていますから、患者さんとの話は自然と耳に入ります」(木村さん)とのことです。
 

歯への関心度を上げるには臨床歯科医の役割が大きい 
歯科医院は痛くなる前にいくところ

あさか歯科医院のように歯科医師と歯科衛生士が連携するスタイルで診療をしている医院は多いのでしょうか。

浅賀院長 それが他にいったことことがないからわからないんですよ(笑)。
 
木村さん 院長は開業前に目白若林歯周病研究所に勤務されてましたが、そこの診療スタイルを院長なりにアレンジされたのがあさか歯科という感じです。私もそこにおりましたのでよく知っています。
 
浅賀院長 歯科医師と歯科衛生士の役割を完璧に割り切っているところは少ないかもしれませんね。それぞれ先生のお考えや、医院開業している場所、スタッフの数など様々で、歯科衛生士さんがいないところもありますから。

先生がこのやり方をしようと思った理由はなんでしょうか。

浅賀院長 以前も勤務先がこのスタイルであったこともありますが、予防歯科を考えた時、このスタイルがベストだと思うからです。

あさか歯科医院の患者さんはどのような方が多いのですか。

浅賀院長 若い方が多いですよ。20代後半から30代後半。20代前半の人は少ないですね。
 
木村さん 若い男性が多いです。ある程度の高学歴の方だと意識が高く、デンタルフロスは欠かさないですね。
 女性の場合は、一カ所治すと口紅のラインが変わりますから、お化粧が楽しくなったという方が多いですね。歯を白くしたり、前歯の角度をちょっと変えるだけで顔の印象は大きく変わります。
 初診時に鏡で自分の口を見ていただきながら説明しますが、初めて自分で口の中を見たと言う患者さんが多いですね。そんなところで患者さんは「他の歯科医院とは違う」と驚かれるみたいです。説明をしてもらえてよかったといって帰られます。
 
浅賀院長 過度な治療はせず、ちょっと削ってちょっと治す。なるべく手を加えずに、メインテナンスを中心に歯の健康を守って行くというのが一番いいと思います。経営的にそれでもやっていければ理想的なのですが。そこが保険制度を含めてジレンマですね。
 
木村さん メインテナンスは患者さんに気軽においでいただくために、来院しやすい価格にしています。そのかわり、できれば毎月来ていただきたい(笑)。
 

終わりのない予防歯科行動

浅賀院長 予防歯科というのはうちでは当たり前のことで、治療とケア、うちではメインテナンスと呼んでいますが、両者を切り離して考えることはありません。歯の治療・予防というのは終わりがないと考えているからです。歯科医院は絶えずメインテナンスという形で患者さんの予防歯科に関わっていなければならないと思います。どこかで終わりということはありえません。それが予防歯科というものではないでしょうか。決して特別なものだとは考えていません。

しかし、相変わらず歯の健康への関心が低く、食後の歯磨きさえ十分にできていないという現実が一方にはありますが・・・

浅賀院長 意識が低いのはなぜか。われわれ歯科医師の責任も大きいと思います。ほとんどの人は、一度は歯科医院に行き、歯科医に接しているのですから。そのときに啓発できなかったということですね。
 患者さんは歯科医院に悪いイメージを持っていて、歯医者には行きたくないのかも知れません。でも、うちに来た患者さんは、歯のことをとても意識するようになってお帰りになります。テレビを見ていても芸能人の歯が気になるし、友達の歯も気になる。もちろん自分の歯も気になるようになる。だから自分で歯を磨くということです。それを日本中の歯医者さんが全員やられたら、ものすごい勢いで日本人の歯の健康は向上するとおもいます。

場所柄、外国人の来院も多い「あさか歯科医院」。あるアメリカ人の女性患者は、ムシ歯があると告げられたとき、立ち上がれないほどのショックを受けたとか。外国人はそれほどお口のケアには熱心で、また、自信を持っていると浅賀院長は言います。「歯の寿命はほうっておけば50〜60年。でもキチンとケアをすればどんどん伸びます。だからこそケアが大切」と浅賀院長。
「いつも汚れている状態が当たり前になっているのなら、一度歯科医院できれいにしてもらうと、その違いがはっきりわかります。ぜひ、患者さんに専門家のクリーニングの素晴らしさを体験させてあげてください」。
浅賀院長のインタビュー締めくくりのメッセージでした。